5)ギリシア語のアルファベットは三本罫線の用紙で練習すべし 7
聖書ギリシア語通信講座の添削課題。
第1回目は6月13日に発送し6月24日に返信が来た。
まず最初にアルファベットを記入するのだが、その添削が以下の写真。
ζ ς は、下に飛び出さなければいけない。
ρ は、英語のpではなく、下に飛び出、一筆書きで書く。
ギリシア語のアルファベットは、罫線の上や下に文字が出ていて、アップダウンがあるのだが、なかなかそれに気づきにくい。
語末のシグマやキーなどは要注意だろう。英語の文字と同じ、または似ていても、下に飛び出ていたり、上に突き抜けていたりと、違うことがある。
英語の先入観を一旦捨て、新しい文字を習う感覚でギリシア文字を覚える必要がある。
ギリシア文字については、堀川宏先生の「しっかり学ぶ初級古典ギリシャ語」で昨年から勉強していたので、形については問題なかったが、上に出たり、下の引っ込んだりは盲点だった。
日本語のカナ文字や漢字は上下が出たり入ったりはない。正方形のマス目に収まるように書く。そのため、縦書きでも横書きでもできるのだが、ヨーロッパの諸言語の文字はそうなっていない。
ギリシア文字の特徴
Α α:大文字はラテン文字のAと同じだが、小文字は右側が微妙に異なる。
Β β:大文字はラテン文字のBと同じだが、小文字は大文字そっくり。
小文字の左の棒がしたに突き抜けている。
Γ γ:ラテン文字にない文字。大文字は簡単だが、小文字は下に出るので注意。
Δ δ:ラテン文字にない文字。大文字は三角。小文字は頭にひげがついたo。
Ε ε:大文字はラテン文字のEと同じだが、小文字は違うので注意。
Ζ ζ:大文字はラテン文字のZと同じだが、小文字は違う。
小文字は下に少し出るので注意。
Η η:大文字はラテン文字のHと同じだが、発音は長母音エーで全く違う。
小文字はラテン文字にない文字。
Θ θ:ラテン文字にはない文字。大文字と小文字の違いがわからない。
大文字、小文字共に上に飛び出る。
Ι ι:大文字はラテン文字の I だが、小文字は頭に点がないただの棒なので注意。
Κ κ:大文字はラテン文字のKだが、小文字は大文字のKを小さくしただけの文字。
ラテン文字とは違い左の棒が上に出ないので注意。
Λ λ:大文字はAの中の棒がない形。小文字は漢字の入。
Μ μ:大文字はラテン文字のMだが、小文字は独特な文字。左側の棒を伸ばす。
Ν ν:大文字はラテン文字のMだが、小文字はラテン文字のv。
Ξ ξ:大文字は漢字の三。小文字はくねくね3つ。
Ο ο:大文字、小文字ともにラテン文字と同じ。
Π π:大文字は台の形。小文字は数学でおなじみにパイ。
Ρ ρ:大文字はラテン文字のPだが、小文字はpに見えて微妙に違う。
発音はラテン文字とは全く違い、子音のr。
小文字は棒が下に突き抜け下から一筆書きで書く。
Σ σ ς:語末だけはςと書く。ςは少し下に飛び出すので注意。
Τ τ:大文字はラテン文字のTと同じだが、小文字は上に突き抜けないので注意。
Υ υ:大文字はラテン文字のYと同じ。小文字はラテン文字のUに近い。
Φ φ:丸を書いて棒を書く。団子。
Χ χ:ラテン文字のXだが、小文字は下に突き抜けるので注意。
Ψ ψ:燭台のような形の文字。
Ω ω:大文字は有名な時計メーカー商標となっている文字。小文字は下が尖らないw。
最初、ギリシア文字は丸っこくて違和感があったが、慣れてくると、柔らかい感じがするよい文字だと感じるようになった。
ギリシア文字を習ってから、ラテン文字を見ると、ラテン文字のは少し固い角張った印象を持つ。ギリシア文字がひら仮名でラテン文字がカタ仮名のような感覚だ。