聖書ギリシア語の夕べ

日本聖書神学校の聖書ギリシア語通信講座でコイネー・ギリシア語を勉強しています

1)日本聖書神学校「聖書ギリシア語 通信講座」を受講した経緯 2

 

 新約聖書ギリシア語の勉強を始めるにあたり、最初に悩んだのが教材選び。

 英語や中国語と違い、書店に行ってもギリシア語の教材はほとんど扱っていない。

 インターネットで調べるも、東京や大阪などの大都市では教室が開かれているものの、私の住む愛知県で勉強できる場所は、神学校か外国語大学の西洋古典専攻ぐらい。

 オンラインで受講できる場所を探すと、京都の山の学校が古典ギリシア語の授業をオンラインで行なっているとのこと。

 入学金1万円で、年3期、1期12回で4万円ほどかかる。1年で36回、合計13万円だ。

 

 まず、朝日カルチャーセンターで講師をされている植田かおり(ウエダカオリ)先生が書かれた「古典ギリシア語のしくみ」を読んでみた。

 この本は都市国家時代のギリシアと古典ギリシア語がどのようなものか簡単に述べられており、ギリシア語の概要をつかむのに役立った。

 次に獨協(ドッキョウ)大学専任講師の堀川宏(ホリカワ ヒロシ)先生の著書「しっかり学ぶ 初級古典ギリシャ語 文法と練習問題」をやってみた。

 堀川先生のこの本は、とても分かりやすく初心者が古典ギリシア語をギリシア文字から学べるよい本だ。

 堀川先生の本を購入する前に、キリスト教関連の団体が出版している新約聖書ギリシア語の教科書も買ってみた。

 神学校の先生方が書いた教科書は、基礎知識があまり解説されておらず、ギリシア文字から入る全くの初心者には難しすぎると感じた。

 新約聖書は、古典ギリシア語ではなく、それより時代が下ったコイネー・ギリシア語(共通ギリシア語・新約聖書ギリシア語)で書かれている。

 でも古典ギリシア語もコイネー・ギリシア語も同じギリシア語。

 古典ギリシア語の方が教材が充実しているので、古典ギリシア語から初歩的な知識を得るのはコイネー・ギリシア語学習の王道のようだ。

 しかし、確かにコイネーギリシア語は古典ギリシア語から続くギリシア語だが、時代による変化や国際共通語にするにあたり変更した箇所もある。古典ギリシア語とまったく同じ言葉ではない。

 古典期にあった下書きのι(イオータ)の発音が無音化したり、双数形がなくなったり、また、呼格の代わりに主格が使われる頻度が増えたり、いろいろと違いがある。

 

 ひと通りギリシア語のさわりを勉強し、次に本格的にコイネー・ギリシア語を勉強してみたいと思った。

 そこでインターネット検索をしていて見つけたのが、日本聖書神学校の「聖書ギリシア語 通信講座」だ。

 6枚のDVDを視聴し、教科書の練習課題を解き、添削指導を受ける方式。

 教科書を一緒に購入する場合、総額40,400円(税込)だ。

 通える範囲にギリシア語の学べる教室がなく、また、オンライン教室は先述した“山の学校”の古典ギリシア語クラスしか見当たらない。

 通信講座もこの講座以外、インターネット検索であがって来なかった。

 他に選びようもないので、とりあえず、この講座を受講してみた。

 

 2022年5月20日に申し込み。5月23日に教材が届き、受講開始。